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猫の避妊去勢手術とは? 手術についての詳しい内容やメリット・デメリット

犬や猫を飼っている方全員が直面するであろう問題、「避妊去勢手術」。今後どのように暮らしていきたいかによっては、しっかり考えておかなければならない問題と言えます。

こちらでは猫の避妊去勢手術についての詳しい内容や、手術をするメリット・デメリットを紹介していきます。猫を飼っている方は今後のためにも、ぜひ一読ください。

1. 実は避妊去勢手術をする大きな理由は「病気の予防」

避妊去勢手術とは、「メスは避妊手術を、オスは去勢手術をすることにより、出産・妊娠しないようにする」ことです。1番の理由としては確かに「子どもを作らないため」ですが、実は避妊去勢手術をする他の理由として「病気の予防」が挙げられます。

猫は発情をすると、ホルモンの分泌により「乳腺」が刺激され、「乳腺腫瘍」になる可能性があります。その乳腺腫瘍のほとんどが「悪性」で、死に至る可能性もある病気です。

1-1. 避妊去勢手術を受けた方がいい時期は「生後6ヶ月」

避妊去勢手術を受けた方がいい時期は「生後6ヶ月」になります。それぞれの手術の適齢期として、メスは「生後4~10ヶ月」、オスは「生後5~10ヶ月」という幅がありますが、その中間地点である「生後6ヶ月」の時点で手術を検討したほうが、遅くも早くもないベストな時期になるでしょう。

発情をするとホルモンの分泌により「乳腺」が刺激され、「乳腺腫瘍」になる可能性があることから、発情期を迎える前に避妊去勢手術を受けた方がよいとされています。前記で紹介した手術の適齢期がそれに当たります。

1-2. 避妊去勢手術の流れ

一般的な手術の流れを紹介します。手術をお願いする病院によっては、流れが違う可能性があるため、事前に確認しておくと安心でしょう。

1. 予約を取る
だいたいは手術を受けるためには予約が必要です。手術したい日の「約1週間前」から予約を取っておくとよいでしょう。

2. 手術前日の過ごし方
前日の夕方にエサを与えてから手術本番まで絶食します(水は与えても問題ありません)。絶食する理由として、麻酔中に胃に含んだものが逆流して肺に入らないようにするためです。

それ以外にも、獣医さんから指示があれば従いましょう。

3. 手術直前~本番
排便と排尿を済ませて手術に臨みます。メスは「卵巣と子宮」を除去し、オスは「精巣」の除去をします。

メスは開腹手術をしているため、最低でも1日入院が必要になる場合があります。オスは日帰りで退院できます。

4. 手術後
メスの場合は、手術から「約2週間後」に抜糸をいたします。抜糸をした後「約1週間」は入浴できません。

オスの場合は、抜糸の必要のない縫合糸を使用しております。

手術後は身体が弱っていて痛みもあるため、愛猫にかかるストレスは大きいものです。そのため、手術後は家でゆっくり休ませてあげ、調子が戻るまで見守ってあげましょう。また、キズを舐めないようにエリザベスカラーをつけてあげ、狭いところなどで引っかからないように気をつけてあげましょう。

1-3. 子どもを産ませる気持ちがないのなら「避妊去勢手術」を前向きに検討を

猫はたくさんの子を産む動物で、1度に5匹以上産むこともあります。そのため、生まれてくるであろう子猫たちすべてに飼い主を見つけることができない、今の愛猫だけで十分と思っているのなら、避妊去勢手術をしましょう。

生まれてから子猫の飼い主が見つからず、外に捨ててしまうという現実があり、それによって何匹もの猫が殺処分になってしまったという、悲しい事実もあります。当たり前ですが、動物には命があります。その小さな命を守るためにも、避妊去勢手術を前向きに検討してください。

2. 避妊去勢手術のメリット・デメリット

さきに結論からお伝えすると、デメリットはほとんどありません。メスとオス共に、強いて言えるデメリットとしては、「肥満傾向になる」ということのみです。しかしこのデメリットは、適切な栄養管理で防げます。避妊去勢手術はメリットが多いため、しっかり検討しましょう。

2-1. メスの避妊手術のメリット

・望ましい妊娠をしない
・卵巣と子宮の病気のリスクがなくなる
・乳腺腫瘍などの性ホルモンに関わる病気のリスクが低下する
・性的な欲求不満からくるストレスから解放される
・欲求不満による問題行動も予防できる
・さまざまリスクを軽減できるため、寿命が延びる

2-2. オスの去勢手術のメリット

・望まない交尾がなくなる
・清掃や肛門周辺の腫瘍、前立腺の病気などを予防できる
・性ホルモンに関わる病気のリスクが低くなる
・性的な欲求不満からくるストレスから解放される
・欲求不満による問題行動も予防できる
・オス同氏の競争による攻撃性が低下する
・交尾やケンカで感染する病気のリスクが低下する
・さまざまリスクを軽減できるため、寿命が延びる

 3. まとめ

避妊去勢手術は避妊の効果があるだけでなく、病気になるリスクを低くしてくれます。「塩田獣医科病院」では、避妊去勢手術を行っています。手術の費用相場より低い金額で提供しているため、負担が少なく手術を受けることができます。避妊去勢手術をお考えの方は、お気軽にご相談ください。